公開日: |更新日:
岩手の害獣被害といえば、建物を傷付けられる、室内の食べ物を食い荒らされるなどが一般的です。そしてもうひとつ、害獣による感染症被害についても頭に入れておかなくてはなりません。こちらの記事では、動物由来の感染症について紹介しています。
害獣による感染症は何種類かに分類されており、媒介方法にも違いがあります。それではまず、動物由来の感染症の種類や伝播する原因についてご紹介しましょう。
狂犬病
感染症にかかっている犬が媒介する伝染病として知られていますが、犬以外にも猫やアライグマなどの動物が伝播の原因になることがあります。この病気は動物に咬まれることで発症し、患部に知覚異常が現れたのちに錯乱や恐怖が起こり、やがて呼吸困難に陥って死亡するリスクがある病気です。
感染すると死亡率はほぼ100%の確率といわれていますので、まずは動物に咬まれないように注意することが大切です。また、犬や猫が媒介する感染症にはパスツレラ症もあり、この伝染病もまた、重症化すると死亡のリスクが高まります。
文字通り、感染症にかかった状態の猫にひっかかれることで発症する症状で、家から一歩も出ない飼い猫よりも、屋外で過ごすことが多い野生の猫のほうがリスクが高いといわれています。
この感染症は、引っかかれるだけでなく咬まれた傷口から病原菌が侵入して発症することもあるといわれています。特に屋外で過ごしている野生の猫には、なるべく触れないように注意しましょう。
ネズミや犬、家畜などの糞尿が土壌汚染を起こし、その土に触れると感染リスクが高まる感染症です。また、感染した動物に直接触れたことで感染リスクが高まることもあります。とくに家畜などに触れる際には、手袋などで皮膚を保護しておく必要があるでしょう。
この感染症はヒトからヒトへ感染することもありますので、複数人でトイレを使用する場合にはこまめな掃除を行い、感染を防ぐ工夫が必要になるです。症状としては、吐き気や嘔吐、腹痛などがあります。
トキソプラズマ感染症は、よく火が通っていない肉の摂取や、動物の糞尿に汚染された土に触れることで感染します。
この感染症は、感染したしたとしても症状が現れることはほとんどないといわれています。しかし、妊婦が感染した場合では胎児に悪影響が及ぶ可能性があるため、妊婦の方は細心の注意が必要でしょう。
この感染症は免疫機能が低下している場合に発症しやすくなるといわれていますので、疲れやすい、風邪のような症状があるなどの場合では、特に注意する必要があります。
犬や猫などの毛に付着した虫の卵が口に入ったり、鼻から吸い込んだりすることで発症する感染症です。また、虫の卵が付着した野菜を加熱せずに摂ることで発症リスクが高まるともいわれています。
この感染症は子どもに多いといわれ、発症すると咳や喘息、腹痛発熱、神経症状などが起こる可能性が高まります。子どもは好奇心旺盛で動物に触りたがりますので、発症を避けるのであれば、衛生管理がされていない動物には近づかせないように注意しましょう。
オウム病クラミジアという病原体によって引き起こされる感染症で、オウムやインコ、ハトなどの糞内にある菌を吸い込むことで発症します。初期症状として現れやすいのは38℃以上の発熱で、重症化が進むと呼吸困難などの重篤になりやすい症状が現れることもあります。この感染症は、オウムやインコに口移しで餌を与えることでも発症するといわれていますので、可愛いからといってこのような行為をすると大変危険です。また、ケージの掃除を怠ると粉状の糞が飛び散って感染リスクが高まりますので、ケージはこまめに掃除するように注意しましょう。
主として北海道に生息するキタキツネによって伝播する感染症です。エキノコックスという病原体はおもにキタキツネが持っていて、キタキツネの糞尿によって汚染された水を飲んでしまうと感染リスクが高まります。
エキノコックス症に感染した犬の糞尿も感染原因となりますので、キタキツネや犬による汚染の疑いがある水は、ひとまず飲まないように注意しましょう。山間部の小川も、見た目はきれいでもエキノコックスに汚染されている可能性がありますので、不用意に飲んでしまわないよう注意する必要があります。
鶏卵に付着した糞、犬や猫、ミドリガメなどの糞を介する感染症です。これらを飼育していると、つい気が緩んで触れた後に食べ物をつかみ、そのまま口に入れてしまうことで感染するリスクが高まります。動物に触れた後には手洗いした清潔な手で食べ物を口に運びましょう。
サルモネラ症の症状には、38℃以上の発熱、悪心、腹痛、下痢などがあり、幼児や高齢者は重症化しやすいといわれていますので、十分な注意が必要です。
SFTSウイルスによる感染症で、マダニに咬まれたり、マダニに咬まれて感染した動物の体液などに触れたりすることで感染します。
ダニというと、布団などに潜んでいるイメージがあるかも知れません。しかし、このようなダニは重症熱性血小板減少症候群の原因にはならず、この感染症を引き起こすのはマダニのみとなっています。
マダニは野外に生息する大型のダニで、草花や木などに付着していることが多いといわれています。山や草原散策などを楽しむ際には、まだに対策としてナ長靴や手袋を使用することをおすすめします。
E型肝炎ウィルスも、害獣などから感染する可能性のある症状です。こちらの症状が発症するきっかけとしては、近年需要が高まっているジビエ料理が挙げられます。
ジビエ料理はおもに野生で増えすぎたシカやイノシシの肉を使った料理を指します。しかしさまざまな病原体を持っていることから、解体時や料理時に適切な処理を行わないとE型肝炎にかかってしまう恐れがあるのです。
一番避けたいのが生肉を食すること。シカ肉は刺身で食べる場合もありますが、その場合にE型肝炎にかかってしまう可能性が高くなるのです。
食する際にはしっかり過熱をするなど十分な対策が必要ですが、やむを得ない場合以外は食することを控えることも大切です。
イカリ消毒の公式サイトには、岩手の事例が掲載されておりませんが、総合的有害生物管理(IPM)において、「有害生物管理」「微生物制御」「サニテーション」「環境改善工事」「オンライン監視」「外来種・有害鳥獣などの駆除」「殺菌・除菌・脱臭」「文化財保存」といった、幅広い領域に携わっています。
イカリ消毒の公式サイトには、岩手の事例が掲載されておりませんが、総合的有害生物管理(IPM)において、「有害生物管理」「微生物制御」「サニテーション」「環境改善工事」「オンライン監視」「外来種・有害鳥獣などの駆除」「殺菌・除菌・脱臭」「文化財保存」といった、幅広い領域に携わっています。