家に被害を与えるイタチの種類は？

イタチの種類を把握することで、生態を知った上で効果的な対策ができます。イタチと似たような害獣もいるため注意が必要です。たとえば、テン、オコジョ、フェレット、マングースなどがあります。被害を最小限に食い止めるためにも種類の見極め方をチェックしてみてください。

日本にいる代表的なイタチは2種類

日本にいるイタチは、ニホンイタチとシベリアイタチの2種類がいます。見た目や生息域や特徴に違いがあるのです。

ニホンイタチ

ニホンイタチは昔から日本に生息しています。在来種ですが、絶滅危惧種に指定されるほど数は少ないです。また、人間はあまり被害をもたらしません。理由は数の少なさもありますが、生活環境は野山のため人間の生活圏にはあまり現れないからです。

体の色は季節で変化します。夏は茶褐色から赤褐色、冬季は山吹色です。額から鼻先にかけて濃褐色の斑紋があります。オスは27センチ～37センチ、メスは16センチ～25センチ、尻尾の長さは、オス12センチ～16センチ、メスは7センチ～9センチです。オスとメスも、しっぽは胴体の半分より短いのもわかりやすい特徴でしょう。

体重はオス290グラム～650グラム、メス115グラム～175グラムです。メスよりオスのほうが体格は大きいです。

シベリアイタチ

シベリアイタチは、チョウセンイタチ、タイリクイタチとも呼ばれています。ニホンイタチと違って外来種です。ネズミの駆除や毛皮目的で持ち込まれたのですが、繁殖力の強さによりニホンイタチの生活圏を奪っていきました。

体の色は褐色気味の山吹色、鼻や口や喉の白さ、しっぽは胴体の半分よりも長いです。オスの体長は28センチ～39センチ、メス25センチ～31センチ程度、体重はオス650グラム～820グラム、メスは360グラム～430グラムです。

しっぽの長さは、オス16センチ～21センチ、メスは13センチ～16センチ程度で、ニホンイタチと同じくオスのほうが大きいのは共通点といえます。しっぽはニホンイタチと異なり胴体の半分より長いです。 数が多く、住宅街にも適応して住み着くために害獣被害の多くはシベリアイタチと考えられます。

イタチとよく似た害獣との見分け方

イタチとよく似ていますが明確に違う害獣もいます。テンやオコジョ、フェレットやマングースなどがいます。

テン

イタチの一種で、日本をはじめ、アジアの広い範囲に生息しています。田舎だけでなく都市部でも目撃される動物です。基本的に森林が生息場所ですが木のある家の回りでも見られます。夏は褐色です。冬は胸に黄色のキテン、または灰褐色のスステンの2種類に分けられます。人家の場合、納屋に巣を作るケースがあります。胴長で短足、尾が太く、指の間の水かき上の膜が特徴です。イタチよりサイズは小さいです。

オコジョ

日本では中部地方より北部で見られますが、個体数は減少傾向にあります。夏は背面が茶褐色で、腹は白です。冬になると全身白色に変化します。しっぽの先端は黒色です。体長は頭から胴体まで16センチ～18センチでしっぽは5センチ～13センチ、体重80グラム～105グラムでオスのほうが大きな体格をしています。イタチよりも小さいです。

フェレット

ペットとして飼われるイタチ科の動物です。家畜主で自然の中では生活していません。国内流通のフェレットの場合、去勢や避妊処置がされています。黒色、グレー、茶色やクリームカラーなどバリエーションは豊富です。体型は細長く短い手足を持っています。頭から30センチ～50センチでしっぽは7センチ～10センチ程度で、イタチよりも小さいです。

マングース

日本に元から住んでいたマングースはいません。フィリマングースは沖縄県や奄美大島や鹿児島県本土に分布しています。フィリマングースは、お腹以外が黒から褐色の体毛に覆われた見た目です。体型と頭部は細長、鼻の先端が尖り短い手足を持っています。頭から胴まで25センチ～37センチほど、体重はオス600グラム～1,000グラム、一方のメス400グラム～600グラムです。

イタチを見かけたら業者への相談を検討する

イタチ科をはじめ、似たような動物は人間の生活圏で見かけることも多いです。「最近よく見かける」と思っていたら、いつのまにか屋根裏や床下や納屋に巣を作ってしまうケースもあります。糞尿や悪臭の不快な要素だけでなく、建物が腐るリスクが高まるのです。病原体による感染症も油断できません。ペットが襲われる可能性もあります。

イタチや似たような動物が要因のトラブルは重いものも多いです。イタチのような動物を見かけたら早めに専門業者に相談したほうがいいでしょう。