イノシシ

農作物に大きな被害を与えたり、時には人に危害を加えたりすることもあるイノシシ。こちらのページでは、イノシシの生態や対策についてまとめていきます。

生態・出没時期

イノシシの特徴として、非常に神経質で警戒心が強いという点が挙げられます。本来は昼行性であるものの、臆病であることから人間に姿を見られないよう夜に行動することが多くなります。ただし、慣れると行動が大胆になるという傾向もあります。また、優れた嗅覚と学習能力を持っており、どこに餌や罠があるかなどをしっかりと覚えている点も特徴のひとつ。雑食性で基本的に何でも食べます。

イノシシの繁殖期は12月〜1月の発情期に始まり、4月〜6月に出産しますが、一度に4頭前後を生みます。

対策・駆除方法

隠れ場所の排除

耕作放棄地や竹やぶなど、野生動物が隠れられる場所を無くす、という点が大切です。この中に身を隠すことで人間の動きを観察し、人馴れが進むことでより被害が大きくなります。そのため、野生動物が隠れられる場所を無くしていくことが対策のひとつとなります。

餌付け要因を排除

収穫残さや放任果樹、残飯や生ごみなど餌付け要因を排除することもイノシシ対策となります。例えば、野菜の残さを畑のすみに捨てたりしていると、これをイノシシが食べて味を覚え、畑に侵入するようになります。このような収穫残さは生ごみとして回収してもらう、土の中に埋めるといった対策を行いましょう。

柵やネットなどの侵入防止措置

畑などの周りに侵入防止策を設置します。イノシシに対しては、電気柵を設置することが効果的とされています。電気柵を使用することにより、電気ショックによるトラウマを利用して、イノシシに近づいたら危険であることを学習させる目的です。

トタン板などを使う場合には、イノシシが飛び越えられる高さ（およそ1.3m）以上のものを設置しましょう。

忌避剤の使用

イノシシが嫌うハーブや唐辛子類、オオカミの尿といった忌避剤を使用するのも対策のひとつです。ただし、このような忌避剤を使用した対策の効果は一時的とされていますので注意が必要です。忌避剤散布のタイミングを工夫する、いくつかの忌避剤を使い分けるといった工夫するのがポイントです。

音を使った対策

イノシシは警戒心が強いため、音を使った対策も効果が期待できます。さまざまな機器が販売されていますので、用途や目的に合わせて使い分けると良いでしょう。

このように、さまざまな対策方法があり個人的に行える予防策はありますが、イノシシは鳥獣保護法の対象動物であることから、業者に依頼することがおすすめです。

被害

農作物が荒らされる

イノシシの被害として、農作物が荒らされるという点が大きなものとして知られています。イモ類や水稲、マメ類、たけのこなどを好んで食べるとされています。地中にある食べ物も探すことができるので、土手や路肩を掘り起こすこともあります。

人間を襲うこともある

イノシシは警戒心が強いため基本的に人間を避ける傾向がありますが、不意に人間と出会った場合には驚いて襲いかかってくる場合もあります。さらに、人に慣れると買い物袋を狙うといった大胆な行動に出る場合もあるので注意が必要です。

また、発情期や分娩後のイノシシは攻撃的になる傾向が強いです。イノシシの背中の毛が逆立っている場合は威嚇のサインですので注意しましょう。