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岩手県の空き家率は17.33%で全国11位(2023年時点)。人が住まなくなった家は、ネズミやハクビシン、アライグマなどの害獣にとって格好のすみかになります。本記事では、空き家に害獣が住み着く理由から、放置した場合のリスク、岩手県で活用できる制度、そしてプロの駆除業者に依頼すべき判断基準まで解説します。
害獣が家に入り込む条件は、「安全で」「暖かく」「エサがある」の3つです。人が暮らしている家では、生活音や照明、日々の掃除がこの条件を打ち消していますが、空き家ではそのすべてが失われます。
管理の手が入らない建物は少しずつ傷み、外から中へつながる隙間が増えていきます。空き家が害獣を引き寄せるのは、たまたまではなく構造的な理由があるのです。
害獣は本能的に人を警戒するため、人の出入りがある家には近づきません。しかし空き家では、物音も明かりもなく、天敵に襲われる心配もない空間が一年中確保されます。
とくに岩手県は積雪寒冷地であり、冬を越す場所を探す害獣にとって、風雪をしのげる屋根裏や床下は絶好の越冬先です。冬場に侵入され、春に気づくというケースは珍しくありません。
侵入口の多くは、経年劣化でできた小さな隙間です。換気口の防虫網の破れ、外壁のひび割れ、雨どいの破損、屋根瓦のズレ、基礎の通気口のゆがみなどが典型例で、人が住んでいれば早めに補修される箇所ばかりです。
ネズミは種類によっては1〜1.5cm程度の隙間でも侵入できるため、「見た目には塞がっている」レベルでは防げません。積雪や凍結を繰り返す岩手県では、こうした劣化の進行が早い点にも注意が必要です。
空き家で問題になりやすい害獣は、ある程度決まっています。ここでは代表的な5種類について、「空き家でどんな被害が起きるのか」に絞って紹介します。それぞれの駆除方法は個別ページで詳しく解説しているため、あわせてご確認ください。
ネズミは伸び続ける歯を削るために、電気配線や断熱材、木材をかじる習性があります。かじられた配線は被覆がはがれ、漏電や火災の原因になりかねません。さらに糞尿が天井裏や壁の内部にたまり、木材の腐食や悪臭を招きます。
空き家では、残置された食品や生ゴミ、放置された家財が格好のエサ・巣材になり、繁殖のスピードが一気に上がる点も見逃せません。
ハクビシンには、決まった場所に繰り返し排泄する「ため糞」の習性があります。天井裏の一点に糞尿が集中するため、天井板が腐って染みができ、最悪の場合は抜け落ちます。
糞に発生したダニやノミ、ハエが建物の外へ広がり、近隣の住宅にまで被害が及ぶこともあります。屋根の隙間や軒下から入り込むため、空き家では発見が遅れがちです。
アライグマは外来生物法にもとづく特定外来生物に指定されている動物です。繁殖力が強く、一度住み着くと短期間で頭数が増えていきます。
前足の指が器用に動くため、閉めただけの引き戸や通気口のふたを自力で開けてしまうこともあり、「戸締まりしたはずなのに侵入されていた」という状況が起こるのも厄介です。体格が大きい分、天井裏を歩く音や建材の損傷も大きくなります。
住宅に住み着くコウモリは、1〜2cm程度のわずかな隙間があれば入り込みます。屋根と壁のつなぎ目、換気口、瓦の下などから侵入し、天井裏や壁の中に数十匹単位の群れで住み着くことも珍しくありません。
数が多いぶん糞の量も膨大になり、悪臭や衛生上の問題を引き起こします。人が出入りしない空き家では、群れが定着するまで気づかれないケースがほとんどです。
人の出入りがない空き家は、スズメバチにとっても邪魔の入らない営巣場所です。軒下や屋根裏、床下、生垣の中などに巣が作られ、シーズンを通して大きく成長します。
久しぶりに空き家を訪れた所有者が、巣に気づかないまま近づいて刺されるという事故も起きています。夏から秋にかけては特に攻撃性が高まるため、無理に近づかないようにしましょう。
岩手県では、住宅地周辺へのツキノワグマの出没も課題となっており、県は「岩手県ツキノワグマ対策パッケージ」を策定して人の生活圏への出没防止に取り組んでいます。
管理されていない空き家の庭に実ったままの果樹や、放置された生ゴミ・残置物は、こうした野生動物を呼び寄せる誘因になり得ます。屋内の害獣対策とあわせて、敷地まわりの片づけも意識しておきたいところです。
害獣被害は、放置した期間に比例して深刻さを増します。ここでは、建物の劣化から行政の指導までを4つの段階に整理します。
最初に進むのは建物そのもののダメージです。糞尿がしみ込んだ木材は腐食し、断熱材は巣材として引きちぎられ、配線は噛み切られます。
天井裏や壁の内部で進行するため、外からは異変が見えません。気づいたときには広範囲の張り替えや配線の引き直しが必要になり、早い段階で対処していれば数万円で済んだはずの費用が、何十万円規模にふくらむこともあります。
建物の傷みは、そのまま資産価値の低下につながります。害獣被害を受けた物件は、売却時の査定で大きく減額されるだけでなく、悪臭や糞害の痕跡があれば買主に敬遠されます。
被害の事実は物件の不具合(瑕疵)として告知義務が生じる可能性があり、隠して売却すれば後々のトラブルにもなりかねません。
被害は敷地の中だけにとどまりません。糞尿の悪臭、湧いたダニ・ノミ・ハエの飛散、夜間に天井裏を走り回る物音は、隣家にまで届きます。
「あの空き家のせいで虫が出る」という苦情は、所有者への直接の申し入れや自治体への相談に発展し、実害が出れば損害賠償を請求されるケースもあります。遠方に住んでいると、こうした声が届くまでに時間がかかる点も問題です。
放置が著しい空き家は、空家等対策の推進に関する特別措置法(2015年全面施行)にもとづき「特定空家等」に指定されることがあります。指定されると、行政から助言・指導→勧告→命令と段階的に働きかけがあり、それでも改善されなければ行政代執行による強制解体に至る可能性があります。
加えて、勧告を受けた土地は固定資産税の住宅用地特例(最大6分の1の軽減)の対象から外れ、税負担が大幅に増えます。2023年12月13日施行の改正法では、特定空家になる前の段階として「管理不全空家等」も新設され、勧告の対象が広がりました。
「業者に頼むほどなのか」と迷う方のために、自力で対応できる範囲と、専門業者が必要になる状況を整理します。
まだ害獣が住み着いていない段階であれば、予防は自分でも可能です。月1回程度は現地を訪れ、窓を開けての換気、水道の通水、簡単な清掃を行いましょう。
あわせて、換気口の網の破れや外壁のひび割れなど、隙間になりそうな箇所を点検して塞ぎます。庭木の剪定で屋根への“通り道”を断つこと、残置物や生ゴミを撤去することも有効です。遠方にお住まいの場合は、空き家管理サービスの利用も選択肢になります。
フンが落ちている、異臭がする、天井裏から物音がするといった段階では、自力対応はおすすめできません。害獣の多くは鳥獣保護管理法の対象で、許可なく捕獲・殺傷することは違法です。また、糞尿には病原体やダニが含まれるため、清掃・消毒には防護装備と専門知識が欠かせません。
そして重要なのが、追い出したあとの侵入口の封鎖です。「追い出し→清掃・消毒→再侵入防止の封鎖」という一連の作業をワンストップで任せられることが、プロに依頼する最大のメリットといえます。
費用や手続きの不安を減らすために、岩手県内で利用できる相談先と補助制度を確認しておきましょう。
岩手県は、空き家所有者向けの相談窓口を設置しています。相続、維持管理、解体、賃貸、売却など、空き家に関するさまざまな悩みをワンストップで受け付けられる体制です。
「何から手をつければいいかわからない」という段階でも相談できるため、まずはここで現状を整理するのが近道です。
岩手県内では、一部の市町村が空き家の解体・改修・整備にかかる費用の補助制度を設けています。たとえば北上市には、解体費用補助金や整備費用補助金、危険空き家等除却補助金などが用意されています。
ただし補助額や要件はメニューごとに異なり、年度の予算上限に達すると受付が終了するものもあります。盛岡市や久慈市、奥州市などでも購入・改修・家財処分への補助が確認できるため、空き家のある市町村の公式サイトで最新の要件を必ず確認してください。
害獣駆除そのものについても、自治体によって補助や捕獲おりの貸し出しなどの支援が受けられる場合があります。対象となる動物や条件は自治体ごとに異なるため、詳しくは下記の記事をご覧ください。
岩手県の市町村が取り組む害獣対策の全体像については、次の記事で詳しく解説しています。
空き家の駆除は、住んでいる家の駆除とは事情が異なります。業者を選ぶ際に確認したい3つのポイントを押さえておきましょう。
空き家は被害の全体像が見えにくく、天井裏や床下を実際に調べなければ正確な費用は出せません。電話だけの概算に頼ると、着工後の追加請求につながります。現地調査と見積もりを無料で行い、被害箇所と作業内容を書面で示してくれる業者を選びましょう。
追い出しただけで終われば、同じ隙間からまた住み着かれます。とくに人の出入りがない空き家では、再侵入に気づくのが遅れがちです。侵入口の封鎖工事まで含まれているか、施工後の保証期間が設定されているかは、業者選びの決め手になります。
空き家の所有者は、県外など離れた場所に住んでいるケースが多くあります。電話やメールのやり取りだけで現地調査から施工、写真付きの報告までを完結できる業者であれば、何度も足を運ぶ必要がありません。
立ち会いが不要かどうか、作業前後の状況を画像で共有してもらえるかを、最初の問い合わせ時に確認しておきましょう。
岩手県で害獣駆除を依頼できる業者を探したい方は、以下のページで業者を比較できます。
空き家は放置するほど害獣被害が深刻化し、建物の劣化から資産価値の低下、近隣トラブル、そして「特定空家等」への指定と税負担の増加へと進んでいきます。
岩手県は空き家率17.33%で全国11位と高く、積雪寒冷地ゆえに冬場の侵入リスクも大きい地域です。すでにフンや異臭、物音がある場合は自力での対応は困難なため、早めにプロの駆除業者へ相談することが、被害の拡大を防ぐ確実な手段です。
イカリ消毒の公式サイトには、岩手の事例が掲載されておりませんが、総合的有害生物管理(IPM)において、「有害生物管理」「微生物制御」「サニテーション」「環境改善工事」「オンライン監視」「外来種・有害鳥獣などの駆除」「殺菌・除菌・脱臭」「文化財保存」といった、幅広い領域に携わっています。
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